御厨川岸より両国橋夕陽見
御厩河岸より両国橋夕陽見
(おんまやがしよりりょうごくばしのせきようをみる)
東京都墨田区本所一丁目
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暮れなずむ隅田川・御厩河岸の渡し場。(台東区蔵前二丁目辺りの隅田川岸に幕府の
御厩があったので、この辺りを御厩河岸といいました。)
渡し船の手前に、美しい藍の線で大きな荒波が描かれています。
対岸の両国橋のたもとに富士の姿、沈む夕陽の逆光でシルエットとして表現、
日が沈んで次第に色が失われていく時間が表現されています。
渡し船に乗っている商売人などの人々は、この美しい光景をほとんど見ること
なく押し黙り、一日の終わりを表しています。
渡し船の船頭の禿頭を回転軸に、舟の孤と両国橋の孤が対象となっています。
船頭の視線の先には、富士が見えます。
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